院長からのメッセージ

私の経歴を見て頂くとわかるのですが、私は歯科大の在学中、歯科助手を学問と併行して務めて
おりました。

その際、歯科業界に関して、受付の方の先輩、歯科助手の方の先輩、衛生士の方の先輩に
様々なことを教えて頂きました。 歯科的な教育を全くされていない大学一年生の時から務める決心を
したのも、業界未経験の方の気持ちを理解する必要があると思ったからです。

例えば学ばさせて頂いた一例として、歯科医院にはそれぞれの職場で決められた朝の準備というものが
あります。
セキュリティーを解除、エアコンやスピーカーをON、PCやレントゲンの立ち上げから始まり、
オートクレーブの水の入れ替えを行い、朝一の滅菌を作動させ、寒天のヒーターをON、洗い物を出し、
同時に新たな洗い物を洗濯し、それらの待ち時間の間に別の作業を行い、計画的に準備していく。

トイレ掃除、洗面台の掃除、床の掃除は在庫の補充をしながら、効率よく手早く、しかし丁寧に。
立ち上がったパソコンで予約状況を確認、カルテ整理やカルテ出し、キャンセル確認、レジの確認、
朝準備の合間にかかってくる電話対応、皆、黙々とお互いの邪魔にならないよう予定時間に間に合うように
進めていきます。

勤務医として働くときにはこれらのことは大体終わった後に出勤してくる歯科医師が多いでしょう。
卒業後、経験としてあえて勤務医にその業務をさせる開業医の先生もいらっしゃると思います。
でも現場からは気を遣われ結局与えられた指示内容は簡単で責任のないお客様業務しか回ってきません。
理由は単純です。中途半端につまみ食いのような手伝い方をされることのほうが
現場にとって余分なフォローをする分手間だからです。

普段料理をしない夫が、たまに家事をするとドヤ感をだすが、妻にとっては余計な洗い物や掃除が
増えてしまう、計画的に消費していた材料を使い切ってしまうというようなあるある感が歯科の現場にも
共通しています。

どうせ、先生は私たちが普段どれくらい気を遣って仕事をしているか理解していないとあきらめてしまっている、このような現場経験をされたことのあるスタッフの方には安心して当院に勤務して頂けたらと
思います。

これらのことは私が学ばさせて頂いたほんの一例で、他にも色々書ききれないほどあります。
幸いにも私は歯科医師になる前の歯科助手の時期に貴重な経験をすることができました。
その経験はこれから当院で働いてくださる方にとっても働きやすい環境作りに役立つのではないかと
考えております。

100パーセント完璧な職場は存在しないと思います。人には長所と短所があり、相性があるからです。
何かもめごとが起きた時、素早いケアと話し合いが院長に求められるリーダーシップだと思っております。
また言葉の言い方や思いやり、気遣い、他者への想像力と尊敬心、共感力は院長として
必須のコミュニケーションスキルであると思っています。

また100パーセント完璧な同僚やチームは永遠に存在し続けることはありません。
職場に満足していても、家族の転勤や家庭の事情で辞めざるをえない状況は当然出てくるからです。

それぞれの長所と短所をチーム全体として補っている以上、退職による影響は当然出てくると思われます。
その時大切なことは、院長が変化しないことだと思っています。
当院のような地域密着型の個人医院の場合、院長だけが最後まで辞めないスタッフだからです。

よって、院長のスタッフに対する対応が不安定だったり、理不尽だったりするとチームは
崩壊してしまいます。
院長には健全な精神力と安定した対応力と確固たる責任感が非常に重要であると考えております。

それに加えて、私は人生経験上、人の痛みや弱みに関して理解しております。
スタッフの肉体的な疲労だけでなく、精神的な疲労に対しても真摯にケアしていけたらと思っております。

職場環境を豪華にすることが理想郷の意味ではありません。

当院の考え方や方針に賛同して働いてくださるということは、その方の人生の一部の大変貴重な時間を
当院に捧げてくださっているということと同じことです。
その感謝の気持ちを当院としては労働環境を最高の水準にすることによって、
人生を捧げてくださっている勤務時間や休憩時間を充実した人生の一部として過ごして頂けたらと
考えております。

勤務してくださる方やその家族の方にとって、
理想の時間を過ごせるような職場であり続けたいと思っております。

当院で働いてくださる方を心からお待ちしております。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

NK総合歯科クリニック　院長